がん医療外来
Cancer
がん術後のケア、定期検査、治療をおこなっています
高齢化に伴いがん患者さんは増加の一途をたどっています。現在がんは日本人の死因の第1位、2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんでお亡くなりになると言われています。
2017年の統計ではがん死亡者数は肺がん、大腸がん、胃がん、すい臓がん、肝臓がんの順となっています。
がんは早期発見、早期治療が大事といわれます。今までがん診療に携わってきた経験から思うことは、長年生きていれば人間いつかはがんになる、もし1/2の確率でがんになることが避けられないとしたら、いかに治る段階でそれを見つけるかが大事であるということです。
胃がんの多くはピロリ菌感染が原因であることが判っています。ピロリ菌感染のある方は除菌をすることにより、将来胃がんになるリスクを下げることが出来ます。
また除菌後でも年に1回の胃カメラをおこなうことで、少なくとも命にかかわる状況で見つかることを防ぐようにします。
大腸がんの多くは良性のポリープが年単位をかけて大腸がんに育ってゆくとされています。がんになる前の段階でポリープを内視鏡的に切除することで大腸がんを未然に防ぐことが出来るのです。
少なくとも3大がんの中の胃がん、大腸がんの多くは自身の努力で自らの命を守ることが出来ると考えています。
当クリニックでは長年消化器がんの外科治療に携わってきた経験を生かし、がんの早期発見から手術後のケア、定期検査、治療中や治療後の様々な症状に対する緩和医療などを総合的におこなって参ります。
① がんの術後の定期管理
がんの根治術後は再発が起こっていないかをチェックするため、定期的に検査をおこなうことが大切です。
また手術や治療に伴う様々な症状に対しての適切な管理が必要です。
当クリニックでは基幹病院と密に連携を取りながらがん術後患者さんの定期的なフォローをおこないつつ、体調の管理、再発の早期発見に努めます。またがん治癒後の新たな疾患の早期発見にも力を入れ、地元の主治医として全身的な管理を長期間にわたっておこなっていきます。
② 薬物(抗がん剤)治療
がん治療はエビデンスに基づいたガイドラインに沿った治療をおこなうべきものと考えています。抗がん剤治療は外科手術と同様に体に負担を伴う治療であり、入院施設がある基幹病院での治療をお勧めします。当クリニックではガイドラインに沿った治療の範囲内での経口剤の抗がん剤治療をおこなうことは可能です。
また、基幹病院での抗がん剤治療中の様々な症状(食欲不振や吐き気、嘔吐、しびれや下痢など)に対しては病院主治医と連携を取りながら対応をおこないます。
③ がん術後の人工肛門のケア
大腸がんでストーマ(人工肛門)を造設された方が、日常生活をより快適に過ごすことが出来るようにストーマやストーマ周囲の皮膚のケア、そのほか様々な専門的な相談をお受けします。
④ 緩和医療・がん相談
現在治療中のがん患者さんやご家族の体や心の辛さを和らげ、より豊かな人生を送ることが出来るようにご相談をお受けします。がんに伴う症状(痛みや吐き気、生き苦しさ、だるさなど)の緩和や心のケア、在宅医療に関する相談や情報提供などをおこないます。